経営理念だけじゃ足りないワケ

経営理念が大事、ということは色々なところで耳にします。

では、経営理念を決めるだけで良いのかというと、そうではありません。

経営理念を決めるということは、すごく先の長期的な、もしくは抽象的な会社の目指すものを決めることです。ということは、「じゃあどうすればいいの?」が定まっていないということです。

今回は、そんなお話し。

経営理念は会社の存在目的を示すもの

経営理念は、顧客・従業員・取引先・地域社会などに対して、会社としてどのような価値を創出するかを表明するもので、公的な役割を持っています。

つまり、会社の存在目的を示すもの、と言えます。

そのため、わかりやすく一貫性があり、人をワクワクさせたりかっこいいと思ってもらえるような、かつ自分の会社にあったものが好ましいと言えます。

まずは、自身の考えや想いを言葉にして、徐々によいものに変えていきましょう。
ちなみに、弊社の経営理念は以下になります。

〈経営理念〉
「良き人生を実現する会社づくりを 経営者と共に」

ワクワクしなかった、かっこよくない、と思われた方がいるかもしれませんが、私の考えや想いを言葉にすると、こうなります。

ちなみに、社名の「L.I.G」は「Life is good.」のそれぞれの単語の頭文字をとったものです。

経営者や社員、その家族、取引先といった弊社と関わる全ての人が、良い人生を実現できるためのお手伝いをする。そのような考えと想いを込めて、社名や経営理念を決めました。

(経営)基本方針は、経営理念をもう少し具体的にしたもの

(経営)基本方針は、経営理念をもとにして、会社として何を大切にして運営していくかを示すものです。

経営理念をもう少し具体的に(ブレイクダウン)して、社会・商品・顧客などさまざまな軸から考えていきます。3つほど考えると良いでしょう。

まずは難しく考えず、一旦作ってしまうことが大切です。持っていることをうまくことばにできない場合は、他の会社のよいものを真似したりして、運用しながらどんどん改善していきましょう。

弊社の経営方針は3つあります。以下の内容としています。

〈基本方針〉
誠心誠意、経営者と向き合う
困難に対し、経営者と共に挑む
喜びも苦しみも、仲間と分かち合う

この3つを、弊社が経営理念を実現するための基本方針としています。

各方針は経営理念・基本方針と矛盾なく一貫させる

仕事の方針や、商品・サービスの方針など、こうあるべきだというルールを示したものをさらに具体的に決めていきます。

基本方針を実現するために必要なことを、具体化・明確化させます。

ここでも、一旦決めてしまうと良いです。とにかく一旦決めてしまって、運用しながら変化させていき、徐々に従業員も巻き込んで考えていけるとなお良いです。

弊社の行動指針は以下の7つになります。

〈行動指針〉
合理的に考え、情熱的に伝えること
現実から目を逸らさず、本質から逃げないこと
全てをチャンスと捉え、確実に前進すること
常に自分を磨き、期待を超える価値を提供すること
仲間と手を取り合って喜び、苦しむ仲間には手を差し伸べること
成長により生み出す価値は、顧客のためであること
世界中の誰よりも、顧客の発展を信じること

現時点では、この内容にしています。

「人」に言及する

従業員の安定、安心、希望を作ることが、腰を据えて良い仕事をしてもらう大前提となります。

小さな会社ほど「人」が根源となり、競争力の源泉となるので、「人」に対してどう考えているのかについて言及するとよいでしょう。

経営はヒト・モノ・カネと言われることに倣って、例えば経営基本方針を3つにすることを決め、「顧客」「商品」「従業員」のように言及するジャンルを3つ決めて考えていくと、考えやすくなります。

おわりに

経営理念を決めたら、そこからどんどん具体性を持っていく経営基本方針や行動指針まで決めることで、経営理念実現のためにどう考えるべきか、どう行動すべきかが具体的になっていきます。

経営理念を決めただけでは、そこに向かってどう考えてどう行動すれば良いか、社員は具体的にイメージできません。その結果、壁に掲げられているだけ、ミーティングで唱和しているだけ、というようなことが起こってしまいます。

また、見直しをしないまま運用していると、社長が発するメッセージが経営理念などに対してチグハグとなってしまっているケースがあります。

例えば、経営理念〜行動指針を読んでいくと「個人」を大切にしている内容にもかかわらず、社長が「チームワーク」「組織力」といったメッセージを発し続けると、一体何を大切にすればいいのか、何を基準に考えたり行動すればよいのか、社員はわからなくなったり迷ったりします。

「社員の成長のために上司が果たす役割」にも書きましたが、部下の成長の基本をおさえるためにも、この記事に書いた内容が活きます。

もし、経営理念がない、経営理念しか作っていない、ということであれば、行動指針まで作ってみることをお勧めします。

社長の考えや想いがもっと具体的になりますよ。

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